インテリアとは、日本語では室内のコーディネートなど、室内空間ののデザインや飾り付けを差す場合が多いでしょう。そのインテリアスタイルにも数多くのインテリアの種類やデザインの種類があり、どれにしようか迷う時もしばしば。インテリアのイメージに合うものを見つけるのはなかなか大変です。そこで今回は、インテリアスタイルの種類とそれぞれの特徴を紹介していきたいと思います。
インテリアの種類としてまず紹介したいのが北欧スタイルです。その名の通り、北欧インテリアとはフィンランドやスウェーデンといった北欧由来のデザインで、冬が長いため日照時間が短い環境の中で室内で快適で豊かに過ごせることがもともと考えられていました。肌触りの良い素材であったり、自然な曲線のある形態、さらには色としても白や淡いトーンが多用されます。そうした考え方やデザイン性が日本人にも合っているせいもあり、日本でも人気の高いインテリアデザインの種類となっています。
▶「住まいの写真」ページでは様々な種類の北欧インテリアを紹介しています。◀
※北欧インテリアの写真ページ
1920年代よりモダン建築が広まっていきましたが、それ以前の時代では建築にしてもインテリアの種類にしても、まだまだ装飾的な要素が多く取り入れられていました。その時代以降に流行したモダンインテリアとは、装飾的な部分を削ぎ落とし、機能的でシンプルなものを指します。また、色としても白を基調とした色味を抑えたものとなります。どのような住まいにもあわせやすく、現代的な住まいに馴染みやすいインテリアデザインの種類です。
写真:野上仙一郎
【モダンなデザインについては、こちらの記事でも紹介しています】
ミニマルインテリアとは、様々あるインテリアの種類の中でも可能な限り室内の要素を最小限に抑えていくインテリアタイプです。このインテリアデザインの種類は、まずモノや家具など最小限に抑えることですっきりとした空間をつくります。空間に配置されるモノが少ないことで、室内のフォーカルポイントがなどが強調でき、アクセントのある現代的な居住空間を演出できます。
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インダストリアルインテリアとは、近年人気の高いインテリアデザインの種類です。インテリアの種類の中でも建物自体の躯体や配管・配線などを利用しむき出しの状態で活かします。このインテリアイメージは、工業的な機能性と武骨さが飾らない格好良さを魅力としてあります。また、同時に経済的でコスト節約にもつながる利点があります。
写真:光写真事務所
【住まいづくりについては、こちらの記事でも紹介しています】
日本特有の和風インテリアスタイルも忘れてはいけません。畳や障子、床の間などのあるインテリアにしていくということは、自然と家づくりから日本伝統の工法によって建てていくということにもなるでしょう。それによって、縁側や土間といった和風住宅特有の空間も手に入れることができます。最近では、この和風スタイルにモダンな要素を取り入れた「和モダン」というスタイルも広がっているようです。インテリアデザインの種類の中でも和風モダンは、フローリングと畳空間の両方を一つの住まいに取り入れ易い点がメリットです。
【和風デザインについては、こちらの記事でも紹介しています】
ナチュラルスタイルとは、むやみにデザインテクニックを使わず、あくまで自然で柔らかな印象のあるスタイルです。そのために、無垢材といった肌触りの良い素材を中心に、ナチュラル色を基本として落ち着きのある素材感と雰囲気を演出していきます。ファブリックなどにも肌触りの良い素材や色などを取り入れていくことで、よりナチュラルなインテリアとしていくことができるでしょう。また、木材をベースとしながら、そこにガラスや鉄をワンポイントとして使うことで、お互いの素材の良さがよりひき立てられるでしょう。
ラスティックスタイルも最近人気の高まっているインテリアタイプの1つです。これは、まさに木を粗く削ったようなスタイルで、決して華やかとは言えませんが、素朴で飾らない雰囲気は家として居心地の良さを感じさせてくれます。そうした粗削りの木材を中心として、使い古されたような素材感、アースカラーをベースとするのが特徴です。また、その中に有機的な形のデザインも入ってくることで、直線的なインテリアスタイルにはないような温かみも加わります。
写真:有限会社スタジオA建築設計事務所
イタリアやスペイン、ギリシャといった地中海に面する地域のデザインに魅かれる方も多いと思います。そうした地域で多用されるインテリアタイプは地中海スタイルと呼ばれています。このインテリアスタイルの特徴は、白色の漆喰の塗壁、石やタイルの積極的な活用、そして白のベースカラーに鮮やかな青色が入ってくることでしょう。
カントリースタイルとは、欧米の田舎における昔ながらの暮らしから来るスタイルで、素朴でナチュラルな雰囲気のインテリアです。木目が目立つような木材でもそのままにして、逆にそれを活かすようにしたり、イギリスのウィンザーチェアを代表とする無垢材で素朴ながらしっかりとした家具などが見られます。
写真:サンタ通商
南国のヴィラを思い出させるようなトロピカルスタイルもあります。熱帯地域から来るインテリアスタイルであることから、椰子や竹を積極的に取り入れる方法で、暑さを抑えながら、リゾート地のような日常とは違うくつろぎや癒しの空間を生み出しています。
コロニアルスタイルとは、イギリスやスペイン、フランスといったヨーロッパの国々の植民地において出来てきたデザイン様式で、植民地における建物スタイルとヨーロッパの建物スタイルが組み合わせされたようなかたちになり、非日常的なエキゾチックな印象を持っています。
ヨーロッパのクラシックスタイルを住まいのインテリアに取り入れてみたいという方もいらっしゃるでしょう。建物や家具配置では左右対称を基本とし、非常に秩序と落ち着きのあるインテリアであります。その中で、アーチや装飾豊かな家具など優雅な一面も持っています。クラシックスタイルにも、バロックやロココ調といった様々なタイプがありますので、そうした部分にもこだわってみてはいかがでしょうか。
1970年代を中心としたレトロなインテリアスタイルも魅力的なデザインの1つです。その時代を体験している世代だけでなく、最近では若い世代をもひきつけるインテリアとなっているようです。色彩や柄がその時代特有で、おしゃれ好きには楽しくインテリアづくりを楽しめるものとなってくれるでしょう。
コンテンポラリースタイルというコーディネートのタイプもありますが、コンテンポラリーというのは英語で「現代的な」などを意味します。モダンも似たような意味であることから、モダンスタイルと同じように思えるかもしれませんが、建築やインテリアにおいて「モダン」は19世紀以前の装飾的なデザインから脱却した1920年代を中心としたデザインを指すため、コンテンポラリースタイルは、より現代的な素材やそれに伴う形態、さらにはカラーコーディネーションが特徴となります。
写真:Photographer Yayoi ©NORIKO SAWAYAMA
これまで様々なインテリアスタイルを紹介してきましたが、こうしたスタイルを参考にしつつ、自分らしいインテリアにしていくオリジナルスタイルも検討してみてください。1つのタイプにこだわるのではなく、いくつかのスタイルを組み合わせたり、異なるデザインの好きな物でインテリアを飾ったりと、自分を表現するような空間づくりもしてみてはいかがでしょうか。
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沢山のインテリアの種類がありどれを選んでよいか迷う場合は、お気に入りの色からインスピレーションを得てコーディネートしてみましょう。例えば、北欧スタイルのテーマカラーは湖や自然をイメージさせるブルー。ミニマルスタイルはシンプルさを強調するホワイト等、インテリアスタイルのカラーから選んでおしゃれな空間づくりを始めても良いですね。
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室内をコーディネートする時、「癒やし空間をつくる」または「元気がでる空間をつくる」という方法があります。多くの人が外出し疲れて帰宅するリビングは、疲れもほぐれる癒やされる空間であることが内装のポイントとなるかもしれません。一方、在宅での時間が増える場合は、元気がでるようなカラーコーディネートが相応しいかもしれません。自分のライフスタイルを振り返りながら、お気に入りのインテリアスタイルを見つけることが大切です。
お気に入りのインテリアコーディネートはみつかりましたか?部屋のインテリアイメージやテイストのテーマをしっかりできたあとは、買い足したいインテリアデザインの種類やカラー、素材を絞りましょう。インテリアのテイストにも流行りがあります。ソファやベッド、棚など大きな家具を新しく購入するときは、デザインの種類をしっかり吟味しましょう。こちらの住まいは、ナチュラルモダンなインテリアデザインが素敵な住まい。モダンデザインの木製家具を同系色で揃えており空間に統一感があります。
多くのインテリアスタイルのイメージを見ていると、好みを決められないということもしばしば。同じインテリアイメージだけでまとめるのは失敗のない基本的な方法ですが、無難に仕上がってしまうこともあります。そんなときは、買い足しやすい椅子や小物などで、少しテイストを違うものにしてアクセントを加えてみましょう。基本のベースカラーとスタイルは8割統一感を出し、2割を違うテイストでアクセントにしてみるとセンスアップします。また季節によってもアクセントを変えることが出来るので、インテリアデザインに幅が生まれます。