倉庫をリノベーションしたような住まい

Michiko JUTO Michiko JUTO
ishibe house, ALTS DESIGN OFFICE ALTS DESIGN OFFICE Casas rústicas Hierro/Acero
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現在日本では空家住宅や倉庫など建築物が余剰状態となっており、また環境問題に対する意識の向上も手伝って、既存の建物のリノベーションやコンバージョンが流行っています。これらの選択には多々の利点があり、住まいのオルタナティブとして今後ますます注目されていくでしょう。しかしリノベーションやコンバージョンでカバーしきれない部分があることも現実です。クライアントの夢であった「 倉庫をリノベーションしたような住まい」を経済面からも考慮した上で、新築として手がけたのはALTS DESIGN OFFICE。さっそく紹介したいと思います。

倉庫をコンバージョンしたようなインダストリアルな佇まい

古い住宅地と新しい分譲地の間にある3方を生活道路に囲まれた敷地に、元々存在していた倉庫のような佇まいの新築住宅が建ちました。実際古い倉庫をコンバージョンすると断熱性能や構造面で限られた予算の中で満足のいくものが得られないケースもあります。そんな住宅性能やコストを考慮し、新築によって古材やアンティークの趣きを出した住宅を建てることにしました。外観はガルバリウム葺きのシンプルなボックスとし、耐久性を確保すると共にインダストリアルな雰囲気持った住宅です


「住まいの写真」ページでは様々な種類の家を紹介しています。◀

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照らすとモルタル床が演出するインダストリアルな雰囲気

1階です。土間空間と剥き出しの無骨な木材の構造体によってリノベーションぽい雰囲気が出ていますよね。テラスと面で仕上げた床面と大きな開口部が内外部に一体感をもたらし、開放感いっぱいです。シンプルでミニマムなキッチンを壁側に設置し、テラス近くにダイニングて—ブルを置いています。裸電球の照明やアイアンを組み合わせたダイニングセットが独特の風合いを醸し出すインテリアでまとめています。


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オープン階段の空間アクセント

主要な生活空間であるダイニングキッチンからアクセスするスチール製の階段が2階のオープンな間取りのリビングへと続きます。インダストリアルなテイストのインテリアとビンテージ風の家具や小物が仲良く空間をお洒落に演出しています。


【住まいについては、こちらの記事でも紹介しています】

 格子を生かした美しい建物20選

倉庫のようなこざっぱりした雰囲気

玄関廻りです。まるで倉庫をリノベーションしたようにさっぱりとしたデザインです!あえて見せる収納で生活感を出しながらも選び抜かれた一つ一つのモノにこだわりを見せています。ダイニングスペースとの間に引き戸を設けているので必要とあれば仕切ることもできるので便利ですね。

空間内に建てられたホワイトボックス空間

白いキューブには プライバシーの必要な機能である水廻りを収めています。それ以外は大ざっぱな間取りを採用することで変化に対応していく曖昧さと余白を空間に残しています。古材を使ってあたかも以前から存在しているかのようなビンテージ感のある建物は、「未完成」風に仕上げることで、新しさを加えていける可能性も兼ね備えているので、余計愛着がわくのではないでしょうか。シンプルなシンクを埋め込んだだけのテーブル型のワークトップも様になるインダストリアルなキッチンもぴったりですね。

余白のある住まい

何の部屋?と言った具合に用途や定義が曖昧な空間がこの家の特徴とも言えるでしょう。将来仕切りをつければ独立した居室にもなり得るのです。DIY風のインダストリアルなテイストの棚にはお気に入りのモノをディスプレイ。アイアンの脚付きのお洒落なスツールが置いてあるだけでちょっとした読書コーナーも連想できますね。

ホワイトキューブに水廻りをまとめて

白いキューブの中はこんなお洒落な洗面コーナーが設けられています。クールなモノトーンのインテリアが古材や木材の大空間とは対照的に籠もり感のあるプライベートな水廻り空間を演出。無駄を省いたデザインに機能性抜群のお洒落な小物を添えたインテリア、参考になりますね。

変化に富んだ空間構成

上階はスキップフロアで構成するリビングエリアを中心に個室を配置しています。スキップフロアが生み出すフロア間のギャップをこんな風に開放することで、変化に富んだ空間構成が生まれるんです。アジアンなテイストのリビングセットもラスティックな雰囲気の内部空間に調和しています。

合板仕上げで素材感を演出

ベニヤ板で仕上げた素朴な印象の寝室には小窓を設け、リビングやダイニングと繫がりを持たせています。個室の面積は必要最低限に抑え、その分家族の集まる大空間を優先させるというのも、オルタナティブなライフスタイルと言えるかもしれませんね。

コンバージョンをイメージさせる様なビンテージ感でインテリアをまとめて

時と共に成長する家族構成や好みに合わせて手を加えていける倉庫をリノベーションしたような住まいは、建築家の設計によって住宅性能や環境にも配慮したクライントをハッピーにしてくれるビンテージ感あふれる家になりました。


【リノベーションについては、こちらの記事で紹介しています】

※ 新築vsリノベーション。比較することで見えてくるそれぞれの良さ

※ リノベーションとリフォームの違いとは?それぞれの特徴と魅力まとめ


追記:倉庫をコンバージョンしたような外観デザインとは?

倉庫をコンバージョンしたような外観と言えば、やはりこちらの様な四角ボックス型にガリバリウム合板の組み合わせです。倉庫と言えば、既存の躯体を活かした高い天井高や工業的な構造現しが特徴的です。そんな倉庫らしい大きな開口部や躯体を居住空間や外観に活かした外観をつくりましょう。

クレジット: ©TakeshiYAMAGISHI

追記:室内は、素材感のある合板やコンクリート現で仕上げて

倉庫のコンバージョンのようなインテリアをつくるには、やっぱりコンクリート現しや合板、モルタル床など、建物の素材感を上手く使った居住空間がポイントです。合板は、比較的安価に手に入れやすく、また加工もし易いので、リフォーム自体の工事費を抑えるのという点でもメリットがあります。

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