住み心地のいい住宅に欠かせないものといえば、空間だけでなく屋内外から楽しめるような豊かな緑を味わうことのできるお庭かもしれません。僅かなスペースでも緑を配置すれば、外観からも室内からも心地のいい風景を楽しめますよね。東京を拠点に活動する「庭や煌久」が手掛けた2件のお庭をご紹介いたします。施工によって、限られたスペース、高低差のある敷地を巧みに生かし立体的で奥行きあるお庭の風景を楽しむことができるようになりました。
まず最初に紹介したいのは、とある住宅に計画されたお庭です。土と石畳と竹柵のシンプルで小さなスペースを活用しようと、坪庭に変更することが考えられました。平坦で直接的な日差しと日陰のコントラストが印象的となっています。
そんな場所に新たに生まれた「坪庭」には何十年もそこにあったような自然なフォルムと高さの異なる木々、水を溜める石鉢、石畳の隙間を埋めるコケが生み出す小さくも豊かな世界が広がっています。既存の竹柵や石畳との相性も抜群で全体的にまとまりを持ち、小さくとも広がりを感じられるスペースとなっています。
「住まいの写真」ページでは様々な種類の庭の紹介をしています。
※ 庭の写真ページ
施工前と後、同じ場所でありながらまったく異なるスペースであれば、より自然を感じられるものにしたいですね。今回の庭では角度を変えて眺めてみても、異なる味わいを楽しむことが出来ます。水鉢に落ちる花や葉と木漏れ日の落ちる風景、小さなスペースに感じられる奥深さから風情ある眺めとなっています。
【坪庭については、こちらの記事でも紹介しています】
次に紹介したいのは、大きな高低差が特徴となっているお庭「石積みの庭」です。こちらの庭は高低差があり、普通の庭とは異なるアプローチが必要となりました。そのため綿密なデザインとアイデアで施工が始まりました。
職人の手で一つ一つ積み上げられていく石ブロック。まだまだ全体像は見えませんが、リズムを刻むようにバランスよく、きれいなラインを作っていく石ブロックに期待感が生まれます。