将来を見据えた建替えとは?郊外住宅地に建つ平屋新築の住まい

Michi Koba Michi Koba
柏の平屋 ねじれ屋根のせ, 千田建築設計 千田建築設計 Salones eclécticos Madera Acabado en madera
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郊外住宅地、いわゆるニュータウンと呼ばれる場所では家族構成の変化などにより増築、建替え、土地の分割等、当初形成されていた「計画された風景」とは別の景色が広がり始めています。今回ご紹介する千田建築設計によるこちらの住まいも子世代が家を離れた夫婦のために総二階を平屋に建替え新築するというプロジェクト。周囲の環境やこれからの30年も視野に入れつつ計画され、夫婦二人が気持ちよく過ごせる住まいとなっています。では早速見て行くことにしましょう。

将来を見据えた平屋新築の空間構成

敷地は80年代に整備された千葉県柏市のニュータウンの一画。まず敷地の南側を庭として残しておくことで将来の増築にも対応可能とし、道路に面した塀を取り払って2台分の駐車スペースおよびアプローチが確保されました。庭には菜園やぶどう棚が配され、道路と遊歩道の間をつなぐ外部に対して開かれた公園のような空間となっています。

​ねじれ屋根が目印の外観

外観でまず目に飛び込んでくるのがその特徴的な屋根でしょう。建築家が「ねじれ屋根」と名付けているように、連続的に形状が変化し、ねじれたような形状の切妻屋根です。その意匠的な特徴もさることながら、この形状によって屋根面が広くなり、より多くのソーラーパネルを設置することが可能となっています。更に夫婦が老後生活を送る住まいとして地上階にはコンパクトかつ十分な居住空間を配しつつ、来客時や将来子世帯が住み継ぐ際に余裕があるようなプランを実現するためにもこの大きな気積をもった屋根が役立っています。

​大きな面積の発電パネルでエコも実現

南側の屋根全面には太陽光発電パネルが設置されており、一般家庭の年間消費電力の約2倍もの発電が可能だそうです。屋根の一部は波板ガラスの屋根となっており室内は日当たりの良いサンルーム玄関になっています。さらにサンルーム玄関に沿って庭と連続するように縁側が配されています。

​家の中心となるサンルーム

こちらがそのサンルーム玄関の様子。とても広々として明るく、開放的な空間です。キッチン、リビングダイニング、バスルームが面する生活の中心ともいえる場所に位置し、土間のような、庭のような、外部とのつながりをもたらしてくれる場所となっています。上部の波板ガラスの屋根を通して冬場には暖かな光が取り込まれ、その熱が断熱効果のある床や壁面で蓄えられます。また夏場には遮熱できるよう着脱式のすだれやカーテンがしつらえられています。その他可動式の木製建具や、屋根頂部のドーマー窓や排気ファンなど、季節ごとに室内の気候を調整できるよう計画されています。

​木に囲まれたぬくもりある室内

吹き抜けと大きな開口のある明るく開放的なキッチンおよびリビングダイニング。室内は木に囲まれた柔らかくあたたかみのある空間です。高さの変化する屋根の形状をそのまま生かした天井が空間にさまざまな表情をもたらしています。

​明るく開放的なLDK

吹き抜けと大きな開口のある明るく開放的な空間であることがよく伝わってきますね。サンルーム上部の壁面に貼られた蓄熱材に自然光が反射して、サンルーム全体を明るく照らしています。

特徴的な屋根が作り出す表情ある内部空間

将来子世帯が移り住んだ際に増床できるよう構成された2階部分。現在はねじれ屋根の小屋組が連続する予備室となっています。キッチン上部はすのこ状の床とすることで光と風が通り、より快適な室内環境を確保することができます。

【平屋については、こちらの記事でも紹介しています】

※ 平屋の魅力まとめ6選  

※ 平屋と2階建て、どちらを選ぶ?  

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